5月10日、中国太陽光発電業界協会が主催する高効率電池、モジュール技術発展と設備応用シンポジウムが北京で開催されました。今回のシンポジウムは、中国太陽光発電業界協会の王勃華副理事長兼事務総長、工業情報化部電子情報司電子基礎製品処の王香など業界内で有名な専門家と多くの業界で有名な企業を引き付けました。
シンポジウムでは、王勃華氏は2017年及び2018年第1四半期、わが国の太陽光発電産業及び太陽光発電設備の業界の発展について、簡潔に振り返りました。彼は、「10数年の発展を経て、わが国の太陽光発電業界は、世間を驚かす実績を得て、太陽光発電産業の規模が数年連続で世界トップに立ち、太陽光発電応用市場も5年連続で世界一になりました。我が国はすでに一般太陽電池の生産ラインにおいて設備の国産化を実現しましたが、高効率電池技術、ブラックシリコン、PERC、N型電池などに必要とされる大切な設備は、相変わらず主に輸入に依存しています。国内にも研究開発またはサンプルテストを行う設備メーカーがありますが、海外から輸入した設備は、依然として高効率電池の生産ラインにてわりに高い市場シェアを占め、特に設備の一部の肝心な部品はまだ輸入に依存しています。」と語りました。
設備は太陽光発電産業の発展する基礎で、我が国の太陽光発電の技術進歩、産業革新とコストダウンを推進するためには、設備メーカーと製造企業の共同努力に必ず頼らなければなりません。中国の太陽光発電産業の継続的な発展に従い、技術も設備容量も絶えず上昇しています。2017年末まで、一般単結晶と多結晶シリコン電池の平均変換効率はそれぞれ20.3%と18.7%に達して、PERC電池技術を利用した単結晶と多結晶シリコン電池の効率が更に21.3%と20.0%までに高まりました。PERC電池技術の外、MWT、N型電池、HJT産業化も加速していて、高効率電池技術がますます成熟しています。
概算統計によると、現在のところ、国内HJT電池の生産能力はすでにGW級に達しました。今回の会議では、ジンエナジーはHJTモジュールの量産出荷を実現した企業として、大ロット量産技術の研究及び未来の技術改良企画について、報告や紹介をしました。
ジンエナジーの李高非技術総監によると、現在、ジンエナジーのHJT電池の量産平均効率が23.27%に達し、量産最高効率が24.04%に達して、ハーフカット、MBBなどのモジュール効率改善技術を使わず、単面発電モジュール(60枚)の量産最高効率が331.23W、モジュールの両面性が89.61%に達して、2018年末に24%の量産平均効率を実現する見込みがあります。
ジンエナジーの山西晋中にある実験発電所では、敷地面積が同じ場合、HJTモジュール(JNHM60)の発電量は一般多結晶モジュールの単位面積あたりの発電量に比べると、40%近く高まります。夏の到来に伴い、HJTの温度係数の優位性が著しくなります。
なお、現在HJTの大ロット量産を妨げる要因は主に、その生産ラインの互換性の無さと高いコストにあります。李高非氏によると、現在HJT電池のコストダウンは主にシリコン、導電性シルバーペースト、TCOターゲット材、エッチング剤、設備などから着手し、2018年にHJT製品と一般多結晶との全体コストの差が20%で、将来10%以下までに下がる見込みがあると紹介されました。HJTの技術先駆者の競争における作用が期待できます。
HJT技術は太陽光発電の固定価格買取の実現をできるだけ加速する超高効率技術で、将来の超高効率技術の発展方向を代表しています。2018年第3四半期の先駆者プロジェクト第3陣は高効率太陽光発電製品の大ロット供給に直面し、高効率太陽光発電製品の供給が需要に追いつかないことになるでしょう。また、「スーパー先行者」が間もなく実施されるため、新しい市場ニーズが増えて、高効率電池技術の産業化の発展を更に推進することにも繋がります。