2月16日、中国太陽光発電業界協会が主催する「太陽光発電業界2016年発展回顧及び2017年情勢展望シンポジウム」が北京で盛大に開幕した。工業と情報化部電子情報司の王威偉処長、国家エネルギー局新エネルギー司の邢翼騰副調査研究員、国家開発銀行評価審査一局の劉宏波処長などが会議に出席し演説をした。中国太陽光発電業界協会会員、関連業界団体、科学研究機構、コンサルティング機関、金融分野からの500人近くの代表が集まり、2016年中国太陽光発電産業チェーンの各段階の発展状況を整理して、2017年太陽光発電産業の発展する新しい傾向について検討した。山西地元一の太陽光発電モジュールメーカー、晋晋能清潔能源科技有限公司(以下「晋能科技」という)の社長、楊立友博士も招きに応じて、今回のシンポジウムに出席し、「キロワット時あたりコストが産業化技術の持続的な進歩を促進する」をテーマにして講演した。
中国太陽光発電業界協会の王勃華秘書長はシンポジウムでこのように語った。「2016年を振りかえると、我が国の太陽光発電産業が勢いよく発展し、産業規模が着実に成長してきて、企業の生産能力利用が効果的に向上し、収益性も著しく高まりました。それと同時に、産業技術レベルが順調に進歩し、中国企業が何度も世界記録を打ち破って、先進科学研究成果の産業化過程も明らかに加速しています。2017年、先駆者プロジェクトはPERC、ブラックシリコンなどの先端的技術の進歩を引き続き促進し、N型両面、不均質構造、ハーフなどの高効率電池技術の発展とセルフクリーニングなどの新素材の大規模利用を推進し続けていきます。”
楊立友博士は「電気料金低下、補助金支払遅延、棄光(太陽光発電電力出力抑制)、用地コストが徐々に上昇することなど、様々な原因が重ねて影響され、我が国太陽光発電企業が直面する困難と挑戦が日々増えています。但し、太陽光発電産業もその自身にある「ムーアの法則」に基づき、産業の需要が絶えず拡大することに従って、技術の進歩を極めて大きく促進し、コストの継続的な低下を導くことにより、産業の正のフィードバックを形成している。」と語った。
現在、高効率モジュール希少、太陽電池モジュールの激しい劣化、モジュール品質に対するクレームが頻繁に発生することなどの産業の痛いところに対して、晋能科技は高効率多結晶、背面不動態化単結晶と超高効率不均質構造モジュールという3つの先端技術製品を登場させ、高効率発電技術の重大な突破を実現した。現在、晋能科技が研究開発した高効率多結晶製品は優れたPIDを持ち、PID実測値が全て1%を下回っている。それと同時に、業界をリードするガリウム添加シリコンウェーハ技術を通じて、モジュール劣化の問題を大幅に改善することで、モジュールの全ライフサイクルにおける発電量及びシステム効率の最適化とアップグレードを高めてきた。晋能科技は一般的技術を利用して生産した高効率多結晶モジュールはすでに先駆者基準を超えることに成功し、275Wまで達した。
現在まで、晋能科技の275W高効率多結晶モジュールの産出比は既に50%まで達した。楊立友氏は「多結晶ダイヤモンドワイヤ切断技術を大量に導入することに従って、2017年第2四半期までに、280W高出力製品の大ロット生産を実現し、モジュールのコストが5%~8%下がると予測しています。」と語った。
HJT技術初突破 エネルギー産業サプライチェーン切り拓き可能
EnergyTrendゴールドレポートに基づき予測すると、太陽エネギーに対する需要が数年で急速に発展した後に、2017年に産業需要がゼロ成長に落ち込む見込みで、供給量が需要量より極端に多いことにより、市場に価格の無秩序を引き起こす可能性があり、モジュールの価格の1年間の低下幅が10%を上回ることになり、中流・上流の多結晶シリコン、シリコンウェーハ、セルの価格も恐らく最安値を更に更新する可能性があるため、2017年に谷間を迎え撃つように、各太陽光発電企業は皆、コストダウンを最も重要な目標にしている。
各類の革新的な高効率技術の競争において、不均質構造両面電池技術(HJT)はコストダウンと効率向上を達成する潜在的ソリューションになる。情報によると、HJT技術は21%まで達した片面発電効率、1年目が0.5%、翌年が0.4%でとても低い劣化率、超低出力温度係数、更に良い微弱光発電性能と両面発電による付加的な発電量などたくさんの優位性があるため、プロジェクト投資家の関心を引き付け、このイノベーションの技術に潜んでいる大きな価値を掘り出そうとしている。
楊立友氏は、「産業先端技術の牽引者として、晋能科技は今年、HJT高効率技術の研究開発で初めて突破を遂げ、72セルモジュールの出力が360W以上に達し、両面発電などの特性で発電能力を20%以上高めて、価格性能比の優位を更に著しく示すことができる見込みです。2020年前後に公定価格電力買取を実現する見込みもあります。2018年末までに、晋能科技の総生産量が3GWを突破する予定で、しかも全て高効率や超高効率のモジュールです。」と明かした。